【親が亡くなったら】死亡日当日から何をする?役所・葬儀の必須手続きと期限を解説
豊中市、箕面市、大阪市を中心に相続手続きのサポートをしております、終活アドバイザー・僧侶の大塚です。ブログへのご訪問ありがとうございます。
今回は、「親が亡くなったら何をすれば良いのか?」というテーマで、役所や葬儀の必須手続きから期限についてまで、分かりやすくお伝えしたいと思います。
- 1. 【時系列別のやるべきこと】 死亡日当日から14日以降までの手続きの流れと順番。
- 2. 【役所・葬儀の必須知識】 期限のある手続き(死亡届や年金など)と、その注意点。
- 3. 【専門家・僧侶ならではの視点】 お寺とのお付き合いの作法や、葬儀・相続トラブルを未然に防ぐための方法。
- 4. 【銀行口座の注意点】 凍結のタイミングや、葬儀費用を引き出すための「仮払い制度」の使い方。
03 【死亡翌日〜3日目】葬儀の準備と執り行い
04 【7日以内】必ず完了させるべき「死亡届」と「火葬許可申請」 05 【10日前後】葬儀後の支払いと各種精算 06 【14日以内】役所で速やかに行うべき故人の諸手続き
07 【14日以降】故人が遺した諸契約の解約・変更手続き 08 【重要】親が亡くなった後の「銀行口座」の凍結と注意点 09 【14日目以降〜】いよいよ始まる「遺産相続手続き」の全体像
10 よくある質問:親の死後手続きで40代・50代が迷いやすいポイント
11 まとめ:直近の手続きを終えたら、複雑な相続は専門家へ 12 期限のある法的手続きは、迷わず当事務所へご相談ください
はじめに:親が亡くなった直後のパニックを乗り切るために
親の死というものは、何度経験しても慣れるものではありません。特に40代〜50代の子ども様にとって、悲しみに暮れる間もなく、病院からの急な連絡、葬儀社やお寺への手配、そして膨大な役所手続きが怒涛のように押し寄せてきます。
「何から手をつければいいのかわからない」「期限に間に合わなかったらどうしよう」とパニックになるのは当然のことです。
しかし、まずは深呼吸をして、焦らなくて大丈夫です。 僧侶として多くのご遺族と接してきましたが、この時期に最も大切なのは「正しい順番(時系列)」を知り、一つずつ確実に進めていくことです。本記事では、今日から何をすべきか、手元に置いて辞書のように使えるよう時系列順にまとめてみました。
【死亡当日】まず行うべき緊急性の高い4つのこと
病院や施設などで親御さんが亡くなられた場合、その日に行わなければならない緊急の手続きと手配があります。
死亡診断書(死体検案書)の受け取りは今後のすべての起点
医師から「死亡診断書」を受け取ります(事故等の場合は警察医から「死体検案書」が発行されます)。 これは、今後の死亡届の提出、火葬、保険金の請求、遺産相続など、あらゆる場面で必要になる最重要書類です。
原本は役所に提出して手元に戻らないため、必ず提出前に5〜10枚ほどコピーをとっておきましょう。
※私も実際に経験したことがありますが、携帯電話や様々なサブスクリプションの解約に提出を求められる場面が多いです。焦らなくて済むように、必ず多めにコピーしておきましょう!
ご遺体の安置場所の確保と搬送手配
病院では、長期間ご遺体を安置しておくことはできません(通常は数時間程度で引き取りを求められます)。そのため、ご自宅か、葬儀社の専用安置所へ搬送する手配が必要です。 事前に葬儀社が決まっていなくても、まずは搬送のみを依頼できる業者や葬儀社を手配し、落ち着いて安置してから葬儀のプランを考えることも可能です。
※近年、病院様にすすめられるがままに葬儀社を決め、後々の高額金銭トラブルになることも多いです。まずは落ち着いて、故人様を落ち着ける場所へご安置しましょう。
お寺(菩提寺)へのご一報と近親者への連絡
お付き合いのあるお寺(菩提寺)がある場合は、なるべく早くご一報を入れます。お寺の行事等の都合もあるため、葬儀の日程を決める前に連絡することが重要です。また、親族や故人が親しくしていた方へも速やかに訃報を伝えます。
【僧侶の視点】病院で亡くなった直後、ご家族に知っておいてほしい「枕経」の意味と心構え
ご安置後、最初にお坊さんがお勤めするお経を「枕経(まくらぎょう)」と呼びます。 私が信仰する浄土真宗において、この枕経は「迷わず成仏させてください」と祈るものではありません。
阿弥陀如来のお導きによってすでにお浄土へ生まれさせていただいた故人をご縁として、残された私たちが仏法に出遇い、感謝申し上げる大切なお勤めです。
ですが作法にこだわる必要はありません。
どうか、ありのままの悲しみの中で、静かに手を合わせていただければと思います。
【死亡翌日〜3日目】葬儀の準備と執り行い
安置が完了すると、いよいよ葬儀の具体的な打ち合わせに入ります。
葬儀社との打ち合わせ(プラン・見積もりの確認)
家族葬にするのか、一般葬にするのか、規模と予算を決めます。 ここで慌ててしまうと、不要なオプションを追加されて予算を大幅にオーバーしてしまうことがあります。
必ず詳細な見積もりを書面でもらい、何が含まれていて、何が追加費用(飲食代や返礼品など)になるのかを確認しましょう。
※「祭壇費用」「安置料金は別」など、様々な記載がされている場合があります。必ず「最終の合計金額」について確認するようにしてください。
お寺との打ち合わせ(お通夜・葬儀の日程調整)
葬儀社と火葬場の空き状況、そしてお寺(僧侶)の都合をすり合わせて日程を決定します。 また、浄土真宗では亡くなられた方に「戒名(かいみょう)」ではなく、仏弟子となった名のりである「法名(ほうみょう)」をお授けします。
この打ち合わせの際に、故人の人柄や歩んでこられた人生を僧侶にお伝えいただくと良いでしょう。
私たち僧侶は「大切な人を喪った悲しみ」を受け止めるために居ます。涙を流されても構いません。ありのままの想いをお話しください。
【裏話】葬儀費用やお布施の「見えないトラブル」を未然に防ぐポイント
「お布施の金額がわからない」というのは、ご相談で最も多いお悩みの一つです。
「お気持ちで結構です」と言われて困ってしまった場合は、率直に「他のご門徒(檀家)の皆様は、どのくらい包まれることが多いでしょうか?」とご住職に尋ねてしまって構いません。 僧侶も、ご家族が無理をして生活が困窮することは望んでいません。
見栄を張らず、率直に相談することがトラブルを防ぐ最大のポイントです。
※仏教では、故人様はもちろんですが、「生きている方」を大切にすることを最重要としています。「金銭的に苦しい」ご事情などもお伝えいただいて構いません。
【7日以内】必ず完了させるべき「死亡届」と「火葬許可申請」
法律で厳格に期限が定められている、最も重要な役所手続きです。
死亡届の提出先と期限(原則7日以内)
- 期限: 死亡の事実を知った日から7日以内
提出先: 故人の本籍地、死亡地、または届出人の所在地の市区町村役場
提出者: 親族、同居者など
※死亡届は、右半分が医師の書いた「死亡診断書」、左半分が遺族が記入する「死亡届」という1枚の用紙になっています。多くの場合、葬儀社が代行して役所へ提出してくれます。
火葬許可証の取得手順
死亡届を受理した役所から、「火葬(埋葬)許可証」が発行されます。これがなければ、火葬を行うことができません。 火葬が終わると、この許可証に「火葬済」の印が押されて手元に戻ってきます。
これは後日、お墓や納骨堂へお骨を納める際に絶対に必要になる書類ですので、骨壷の木箱などに入れて絶対に紛失しないよう大切に保管してください。
【10日前後】葬儀後の支払いと各種精算
ご葬儀を終え、少し息をつく暇もなく、各種の支払いや精算が待っています。
葬儀費用の支払い(領収書は相続税控除のために必ず保管を)
葬儀後、1週間程度で葬儀社から請求書が届くのが一般的です。 ここで非常に重要なのが、葬儀にかかった費用の領収書はすべて保管しておくことです。お寺へのお布施など領収書が出ないものは、日付、金額、渡した相手をノートにメモしておいてください。
これらは後日、相続税の計算の際に、遺産総額から控除(マイナス)することができるため、税金対策として必須となります。
病院の入院費用や施設費用の精算手続き
故人が入院されていた病院や、入所されていた介護施設の未払い費用の精算を行います。この際の支払いも、後々の相続財産の計算に関わってきますので、明細と領収書は必ず保管しましょう。
【14日以内】役所で速やかに行うべき故人の諸手続き
死亡届を出したからといって、すべての行政手続きが終わるわけではありません。以下の手続きを期限内に行う必要があります。

【14日以降】故人が遺した諸契約の解約・変更手続き
役所関係の手続きが一段落したら、民間の契約関係を整理していきます。これらは放置すると基本料金が引き落とされ続けてしまうため、早めの対処が必要です。
公共料金(電気・ガス・水道)の名義変更・解約
同居の家族が引き続き住む場合は「名義変更」および「引き落とし口座の変更」を、空き家になる場合は「解約」の手続きを行います。各事業者のコールセンターやWEBサイトから手続き可能です。
クレジットカードや携帯電話の解約
故人の財布や郵便物を探し、契約しているクレジットカード会社や通信会社を特定して連絡します。クレジットカードにはポイントが貯まっていることもありますが、原則としてポイントは相続できず消滅します。携帯電話は、解約に戸籍謄本などの死亡証明が必要になるケースが多いです。
【重要】親が亡くなった後の「銀行口座」の凍結と注意点
ご相談の中で非常に多いのが、銀行口座に関するトラブルです。
口座はいつ凍結される?金融機関への連絡タイミング
「親が亡くなると、役所から銀行に連絡がいって即座に口座が凍結される」と誤解されている方が多いですが、役所から銀行へ通知されることはありません。
ご遺族が銀行の窓口へ出向くか、電話で「亡くなりました」と伝えた時点で凍結されます。口座が凍結されると、入金・出金・引き落としのすべてができなくなります。
凍結前に慌てて引き出すのはNG!法的なリスクについて
「凍結されると葬儀代が払えなくなるから、亡くなった直後にキャッシュカードで全額引き出そう」とする方がいますが、これは法的に非常に危険な行為です。 無断で引き出すと、他の相続人から「財産を使い込んだ」と疑われ、深刻なトラブル(争族)に発展する可能性があります。
また、遺産を少しでも処分してしまうと「単純承認」とみなされ、後から多額の借金が発覚しても「相続放棄」ができなくなるリスクがあります。
【実例紹介】葬儀費用を故人の口座から支払う「仮払い制度」の賢い使い方
どうしても故人の口座から葬儀費用を捻出したい場合は、「預貯金の仮払い制度」を利用しましょう。 これは、遺産分割協議が終わる前でも、各金融機関ごとに「預金額の3分の1 × その相続人の法定相続分(※上限150万円)」までであれば、単独で引き出すことができる制度です。当事務所でも、この制度の活用をサポートすることで、手持ち資金に不安のあるご遺族がスムーズに葬儀を行えた事例が多数あります。
※故人様の銀行口座凍結に関する注意点について。
近年、ネット決済や電子マネー、ネットバンキングの普及により、70~80代の高齢者であっても器用にネットを使いこなしている方も大勢いらっしゃいます。
様々なサブスクリプションサービスの普及もあり、『子どもが知らないサブスク』を親御様が契約しているケースも多々あります。
親御様の携帯電話やPC、後々に届く郵便物などを落ち着いて確認できるまで、口座凍結は焦らない方が良いですよといつもアドバイスさせていただいております。
(私は過去に、70代の方の「YouTube プレミアム」の解約をお手伝いしたことがありました)
【14日目以降〜】いよいよ始まる「遺産相続手続き」の全体像
四十九日の法要を迎える頃には、本格的な相続手続きに着手する必要があります。
遺言書の有無の確認(検認が必要なケースも)
まずは、ご自宅の金庫や仏壇、あるいは公証役場で「遺言書」がないか探します。 自筆の遺言書(法務局保管制度を利用していないもの)を見つけた場合は、勝手に開封してはいけません。家庭裁判所で「検認」という手続きを経る必要があります。
相続人の確定と財産調査(借金も相続されます)
亡くなった方の「生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本」を収集し、誰が法定相続人なのかを確定させます。同時に、預貯金、不動産、有価証券だけでなく、「借金(マイナスの財産)」がないかも徹底的に調査します。
相続放棄の期限(3ヶ月)と相続税申告の期限(10ヶ月)
- 相続放棄の期限(3ヶ月以内): 借金が多い場合など、財産を一切引き継がない手続きは、自分が相続人であると知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述しなければなりません。
- 相続税の申告・納付(10ヶ月以内): 遺産総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合は、税務署への申告が必要です。
→(例)お父様が亡くなって、奥様・子ども2人が相続人の場合:3000万円+600万円×3(奥様・子ども2人)=4800万円
土地や家屋を含む財産の「総資産」が4800万円を下回る場合は、相続税の基礎控除により相続税の支払い義務は発生しません。
相談員の視点】早めの相談が「争族」を防ぐ最大の鍵となる理由
法律事務所の相談員として日々実感するのは、「うちは財産が少ないから揉めないだろう」と思っているご家庭ほど、トラブルに発展しやすいという事実です。
特に、実家(不動産)しかない場合、物理的に分けることが難しいため協議が難航します。戸籍の収集や遺産分割協議書の作成には専門的な知識と多大な時間がかかるため、少しでも不安を感じたら、親族間で話し合いを始める「前」に専門家へご相談いただくことを強くおすすめします。
※1000万円以下の財産で揉める家族が8割
「うちは資産が少ないから」「うちの兄弟は皆仲が良いから」とおっしゃられていても揉めます。私たちはそんな現場を多数目にしてきました。最も良い解決方法は【親御さんが生きている間に話し合いを行うこと】です。
親御さんの気持ち、〝想い〟をご子息さまにお伝えし、そこに専門家も交えて対策を練ることを強くおすすめします。一緒に食卓を囲んでいた兄弟姉妹が、数十万・数百万の遺産の取り合いで裁判や絶縁状態に陥る。これほど悲しいことは無い、と私たちは日々思いながら活動をしています。
よくある質問:親の死後手続きで40代・50代が迷いやすいポイント
「お寺との付き合い方が分からない…」浄土真宗の場合の注意点は?
「四十九日までは故人の魂が彷徨っているから…」とよく言われますが、私が僧侶を務めております浄土真宗においては、亡くなられた方は阿弥陀如来のお働きによって「ただちにお浄土へ還り、仏様になられる(往生即身)」と教えられています。
そのため、お供え物も「故人の霊の食事(陰膳)」としてではなく、仏様への感謝のお供えとしてご用意いただきます。宗派によって教えや作法は異なりますので、分からないことは恥ずかしがらずに、菩提寺のご住職に直接お伺いするのが一番です。
※近年、お寺さんも現代化が進み、気さくに相談に乗ってくださるご住職も増えてきています。お布施についてもお伝えしましたが、「お焼香どうやったらいいの?」「喪服はどうしたらいいの?」そんな些細なご質問でも投げかけていただいて構いません。
ご葬儀やその後の法要は、故人様を弔い、またご家族がご自身の気持ちを整理するための場です。様式やマナーに捉われすぎず、ご自身の気持ちを一番大事にしてあげてくださいね。
遠方に住んでいるため、役所手続きに何度も行けません。
40代・50代の方の多くが、地元を離れて仕事や家庭を持っています。遠方のため何度も帰省できない場合、死亡届は葬儀社にお任せし、その他の年金や保険等の手続きは「郵送」で対応できる自治体も増えています。
事前に親の住む自治体のホームページを確認するか、電話で「遠方からの郵送対応が可能か」を問い合わせてみましょう。
まとめ:直近の手続きを終えたら、複雑な相続は専門家へ
ご葬儀から四十九日までの心構え(中陰期間の過ごし方)
仏教では、ご葬儀を終えてから四十九日(満中陰)までの期間を「中陰(ちゅういん)」と呼びます。この期間は、ご遺族が悲しみと向き合い、故人を偲びながら、少しずつ日常を取り戻していくための大切な時間です。 慌ただしい手続きに追われる毎日かと思いますが、ふとした瞬間に悲しみが押し寄せてきたら、どうか無理に蓋をせず、仏前に手を合わせてご自身の感情を大切になさってください。
期限のある法的手続きは、迷わず当事務所へご相談ください

役所での直近の手続きは、ご自身で進めることができるものも多いですが、その後に待ち構える「戸籍収集」「遺産分割」「不動産の名義変更」といった相続手続きは、想像以上に専門知識と労力を要します。
「平日は仕事で役所や銀行に行けない」 「相続人が遠方にいて話し合いが進まない」 「何から手をつけていいか、やはりプロに任せたい」
そのような時は、豊中市・箕面市・大阪市エリアで多数のサポート実績を持つ当事務所へお任せください。終活アドバイザーであり、ご遺族の心に寄り添う僧侶・相談員でもある私も、皆様の不安を少しでも安心に変えるお手伝いをさせていただきます。
初回のご相談は無料でお受けしております。どうぞお一人で抱え込まず、お気軽にお声かけくださいね。