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相続発生時の「準確定申告」とは?

準確定申告_相続

豊中市、箕面市、大阪市を中心に相続手続きのサポートをしております、税理士の蔵重です。

ブログへのご訪問ありがとうございます。

「準確定申告」(じゅんかくていしんこく)、聞き慣れない方も多いのではないでしょうか?

この記事では、通常の確定申告との違いや相続が発生した際にどんな手続きが必要なのか、わかりやすく解説していきます。

この記事でわかること
  • 1. 相続発生後4カ月以内に所得申告が必要
  • 2. 被相続人の生前所得内容を確認することが重要
  • 3. 準確定申告の遅延は罰則やペナルティの対象

相続発生時の「準確定申告」とは?

相続が発生した際、被相続人(亡くなった方)の亡くなった年分の所得について所得税の申告義務があった場合、相続人はその年の1月1日から死亡日までの所得について申告・納税する必要があります。

この手続きを「準確定申告」と呼びます。

また、亡くなった年の前年分の所得について、被相続人が確定申告をせずに亡くなった場合についても、相続人はその前年分の所得についても併せて申告・納税する必要があります。

(準確定申告の)申告義務が発生する主なケース

・相続人全員の連署で申告書を作成し、被相続人の死亡時の住所地を管轄する税務署に提出します。

・相続人が複数いる場合、全員が連署するのが原則ですが、別々に申告することも可能です。
その場合は、他の相続人に申告内容を通知する義務があります。

・準確定申告書には、通常ご本人が行う通常の確定申告の場合の添付書類に加え「準確定申告書の付表」を添付する必要があり、当該付表には被相続人の氏名や死亡日などを記載します。

被相続人が生前に毎年のように確定申告をしていた場合には、申告する必要がある又は所得税の還付などがあり、申告するメリットがある場合がありますので、生前に確定申告をしていたかどうか調べる必要があります。

準確定申告の流れと期限

1. 申告期限

準確定申告の期限は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内」です。

通常、相続の開始があったことを知った日は被相続人の死亡日となります。

2. 申告手続き

・相続人全員の連署で申告書を作成し、被相続人の死亡時の住所地を管轄する税務署に提出します。

・相続人が複数いる場合、全員が連署するのが原則ですが、別々に申告することも可能です。

その場合は、他の相続人に申告内容を通知する義務があります。

・準確定申告書には、通常ご本人が行う通常の確定申告の場合の添付書類に加え「準確定申告書の付表」を添付する必要があり、当該付表には被相続人の氏名や死亡日などを記載します。

3. 必要書類

・確定申告書

・準確定申告書の付表

・被相続人の源泉徴収票、生命保険料の控除証明書、医療費の領収書など

・相続人の本人確認書類(マイナンバーカード、通知カード+運転免許証など)

準確定申告の対象となる所得と控除

申告の対象となる所得

• 事業所得、不動産所得、利子・配当所得、給与所得、年金など、通常の確定申告と同様

1月1日から死亡日までの期間に発生した所得が対象

所得控除・税額控除

・通常の確定申告と同様に、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除などが適用可能

・控除対象となる金額は死亡日までに支払った金額が対象

・配偶者控除や扶養控除は、死亡の時の現況で判断し、控除額については年の中途であっても月割計算不要

準確定申告が不要な場合

被相続人の所得が、年金や給与所得のみで、所得税の源泉徴収で納税が完了している場合は、準確定申告が不要なこともあります。

しかし、医療費控除などを利用して還付が受けられる場合は、申告を行うことで還付金を受け取ることができます。

準確定申告と相続税申告の違い

・準確定申告:被相続人の死亡年11日から死亡日までの所得に対し、4ヶ月以内に所得税の申告(相続人が代理)を行います。

・相続税申告:相続税の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える財産を取得した場合に、相続や遺贈(死因贈与を含む)により財産を取得した人が、死亡日から10カ月以内に相続税の申告を行います。

準確定申告後の注意点

・準確定申告で納税が発生した場合、相続人全員で負担するのが原則ですが、代表者が一括で納付しても問題ありません。

・還付金が発生した場合、還付金は相続財産として相続税の課税対象となります。
還付加算金は相続人の所得となり雑所得として課税されます。

・準確定申告を怠ると、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課されることがあります。

準確定申告から相続税の申告までの具体的な流れ

1 遺言書の有無確認、戸籍を収集し相続人の確定、財産・債務の調査

2 相続方法(単純承認・相続放棄・限定承認)の選択

3 準確定申告の必要性の判断と書類収集

4 準確定申告書の作成・提出(相続人全員の連署)

5 被相続人の所得税について納税または還付手続き

6 遺言書がなければ、相続した財産について分割協議を行う

7 相続税申告など、その他の相続手続きへ進む

専門家への相談のすすめ

準確定申告は、通常の確定申告よりも手続きが複雑になる場合があります。

特に被相続人が自営業者や不動産オーナーだった場合、または遺産分割が未了の場合などは、税理士や専門家に相談することでミスやトラブルを防ぐことができます。

まとめ

• 相続発生時、被相続人の過去の申告書を確認する等して、被相続人に所得税の申告義務があると判断される場合は、相続人が「準確定申告」を4カ月以内に行う必要があります。

• 所得税の還付を受ける場合も含め「準確定申告」をする必要があれば、必要書類の準備、申告書の作成・提出、納税または還付手続きを行います。

• 申告漏れや期限遅れにはペナルティがあるため注意が必要です。

• 申告業務を委託するかどうかは別として不安があれば税理士などの専門家に相談を推奨します。

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